駅力調査


 人々が日常利用する首都圏の私鉄駅は、通勤通学などの玄関口であると共に、地域コミュニティの中心的な役割を担っています。
 2003年、当倶楽部の前身である「Nの会」はそのような視点で首都圏の私鉄駅138駅を調査しました。その結果、鉄道駅から歩ける範囲で可能となるコミュニティ市街地の状況に深刻さを感じ、「駅前」や「駅周辺」はコミュニティ市街地の核として「豊かなコミュニティを支え続ける力」即ち駅力を持たなければならないと唱えています。

 2009年から第2弾の駅力調査として、私鉄駅149駅を調査しました。

 また2017年からは概ね10年後の駅力の変化を、郊外駅を中心に調査し、評価について取りまとめを行いました。
 鉄道と街の関わりは密接不可分で、交通設備としての「駅舎」、コミュニティを形成する地域との接点である「駅前」とそれを囲む「周辺の街」とで、駅を中心としたコミュニティが形成維持されています。これらの駅を「コミュニティ駅」と称し、駅とその周辺が持つポテンシャルを「駅力」と定め、新しい価値観や時代の要請に応えられるよう、駅、都市基盤、社会基盤及び生活関連施設の整備レベルを観察し、評点を与え評価します。そして、駅力調査の内容を社会に公表していくことで、コミュニティ市街地の育成維持と、今後の各種安全対策、社会福祉の充実等に役立てたらと思っています。